シャンピニオンエキスとは
本物のシャンピニオンエキスは
マッシュルーム(学名アガリカス・ビスポラス)から特許製法に基づいて抽出された食品機能性素材です。
シャンピニオンエキスの原料のマッシュルームは、長年にわたり世界中の食文化と深くかかわりを持ち、世界的に食べられてきた唯一のきのこです。
1987年にリコムは、マッシュルームの抽出物に消臭効果があることを発見し、シャンピニオンエキスを製造する技術を開発しました。
研究成果として、腸内腐敗産物の抑制、血中アンモニア濃度の低下、NK細胞活性増強や慢性腎不全進行抑制などの働きが明らかになっています。
現在、シャンピニオンエキスは、キャンディ、飲料、健康食品の原料として広く利用されており、今後は食品分野のみならず、代替医療分野における利用も期待されています。
臭いと病気の関係
人間の腸内には、食物のカスに残っているタンパク質や脂肪を分解して、身体にとって有害な物質を生成する有害菌が住んでいます。
その代表格がウエルシュ菌で、これらの菌が作り出す腐敗産物には、アンモニア、インドール、スカトール、トリプタミン、メルカプタン、硫化水素、アミン類などがあります。
こうした腐敗産物が腸内に生成されるために便は特有の臭いになるのです。これらの腐敗産物は、腸管から吸収されて血液に入り、口臭や体臭の原因になります。
またこれらの腐敗産物は有害なもので、病気や老化をはじめいろいろな障害を与えます。
■腸内腐敗産物が原因となる主な病気
腸内腐敗産物 | 暴露限界 | 糞便中 (高齢者の平均) | 病気 |
---|---|---|---|
アンモニア | 25 ppm | 70 ppm | 肝性脳症、嘔吐、発熱 |
アミン | 25 ppm | 10 ppm | 炎症、高血圧症、ガン |
メルカプタン | 0.5 ppm | 60 ppm | 貧血、発熱、昏睡、脳障害 |
硫化水素 | 10 ppm | 12 ppm | 低血圧症、悪心、食欲減退 |
インドール スカトール トリプタミン | - | - | ガン、白血病 |
シャンピニオンエキスの機能
体内に摂り入れられた食べ物は、その一部は腸内の有害な細菌によって分解され、アンモニア、メルカプタン、インドール、硫化水素などの悪臭の強い腐敗産物に変わります。
これらの腐敗産物は臭気が不快感を与えるだけでなく、体にとっては毒素として働くので、腎肝障害、高血圧、ガンなど、さまざまな生活習慣病を引き起こす原因と考えられています。
シャンピニオンエキスは、これらの体内毒素の生成抑制や、口臭や体臭の防止の他にも、健康的で理想的な体調づくりに役立つ多くの機能を持っています。
シャンピニオンエキスは経口投与で悪臭の強い腐敗産物(体内毒素)の抑制に効果を発揮します。
被験者9名にシャンピニオンエキス(BX100FPD 0.5g,1.5g/日)を投与し、便臭成分の濃度を機器分析したところ、投与中は体内毒素が減少しました。
慢性腎不全患者8名にシャンピニオンエキス(BX100FPD 2g/日)を投与し、便臭成分の濃度を機器分析したところ、投与前に比べて体内毒素が減少しました。
●口臭成分に対するGCテスト
口臭成分のメチルメルカプタン濃度が0.5ppmになるように入れた125mlのバイアルビンに、シャンピニオンエキス(BX100FPD)使用量を2, 5, 10mgの3パターンに分けて蒸留水3mlに溶かし、それぞれの消臭効果を比較しました。シャンピニオンエキスを5mgと10mg加えた時は15分で、2mgの場合は45分で0ppmになりました。
●口臭官能テスト
女子大生63名が、焼肉を食べた後でシャンピニオンエキス(BX100FPD 0.125%)配合のキャンディー1個を食べて口臭の官能テストを行いました。アンケートでは、63名中58名から「効果あり」という回答を得ました。
40~60歳の加齢臭に悩む男女7名に、シャンピニオンエキス(BX100FPD 0.68g/ 日)を4週間投与し、2週間目、4週間目の加齢臭成分であるオクテナールをGC測定したところ、そのピーク面積の平均が約3分の1に低下していることがわかりました。
血液毒素の一成分であるアンモニアは、一定量を超えると、免疫細胞の活性低下や、脳神経を麻痺させて肝性脳症という疾病を起こすと言われています。
被験者14名にシャンピニオンエキス(BX100FPD 0.5g相当)を30日間経口投与し、血中アンモニア濃度を測定したところ、投与前に比べて、投与15日後および投与30日後には顕著に減少しました。
ビフィズス菌優勢の腸内環境バランスが、生活習慣病の予防や老化防止に重要な役割を持つことが知られています。
被験者9名にシャンピニオンエキス(BX100FPD 0.5g,1.5g/日)を投与し、腸内菌叢を調べたところ、有益なビフィズス菌が増えて、有害なクロストリジウム菌が減少傾向を示しました。
慢性腎不全患者8名にシャンピニオンエキス(BX100FPD 2g/日)を投与し、腸内菌叢を調べたところ、有益なビフィズス菌が増えて、有害なクロストリジウム菌・ブドウ球菌が減少傾向を示しました。
腎不全が進行すると、血清クレアチニン値の逆数が低下し、クレアチニンクリアランスが低下します。
シャンピニオンエキス(BX100FPD 2g/日)の投与によって、投与前に比べて投与後の数値に改善が見られました。
慢性腎不全患者8名にシャンピニオンエキス(BX100FPD 2g/日) を投与しました。
一般に、慢性腎不全患者の血中クレアチニン濃度は不可逆的に上昇を示しますので、摂取3ヵ月前(Before)から摂取開始時までの3ヵ月間では、血中クレアチニン濃度は有意に上昇し悪化していますが、摂取3ヵ月後(After)では血中クレアチニン濃度が摂取開始時と変わらず、腎不全の進行が抑制されました。
50~80歳までの高齢者10名に対し、シャンピニオンエキスを1ヶ月間投与(BX100FPD 0.4g/日)したところ、摂取開始前と比較してNK細胞活性が26.55%から40.92%へと54.1%有意に増加しました。
シャンピニオンエキスを投与すると口臭、体臭および便臭が軽減されますが、ヒト試験の結果、糞便中の腐敗産物(アンモニア、硫化水素、メルカプタン、インドールおよびスカトール)や血中のアンモニア濃度が減少することが明らかになっています。
一般的にNK細胞は、血中アンモニア濃度が高いとその活性が弱くなることが知られており、本試験では、高齢者を対象にしたシャンピニオンエキス1ヶ月間の摂取が血中アンモニア濃度を減少させ、その結果NK細胞活性を増強したものと示唆されました。
シャンピニオンエキスの概要
商品名:CHAMPEXシャンピニオンエキス®
原材料:マッシュルーム
●シャンピニオンエキスの基本物性
性状 | 褐色の粉末で、独特の香りと酸味があります。 |
安定性 | 密栓状態、常温で5年間安定です。天然物のため沈殿物が発生することがありますが消臭効果には影響しません。また沈殿物を濾過しても効果は変わりません。 光によって色が濃くなる傾向がありますが、特に顕著ではありません。 |
配合性 | 基本的にほとんどの食品素材との組み合わせに問題はありません。 |
[糖]メイラード反応がみられますが、特に顕著ではありません。 | |
[味/フレーバー]リンゴ、梅、ピーチ、オレンジなどの天然果汁や、炭酸水などとの配合性に問題はありません。 | |
[ビタミン]ビタミン類との配合性に問題ありません。 | |
耐熱性 | 180℃で5分間の加熱試験において、消臭力に変化はありません。 |
耐酸性 | 強酸性状態において、消臭力に変化はありません。 |
耐アルカリ性 | pH10までは、消臭力に変化はありません。 |
食品衛生法の使用基準 | シャンピニオンエキスは食品添加物ではありません。食品としてお取り扱い下さい。 |
ロット安定性 | 製品100ロットで見る限り、規格に適合しています。 |
●シャンピニオンエキスの目的と食品への用途例
用途例…錠剤、顆粒、カプセル、飲料、ゼリー、グミ、キャンディ 等
目的 | |
悪臭抑制 | 口臭(口腔内) 呼気臭(肺の息) 体臭(オクテナール) 便臭(アンモニアなど) |
腸内改善 | ビフィズス菌の増加 クロストリジウム菌の減少 ブドウ球菌の減少 |
その他 | 腎不全進行抑制 血液浄化作用 NK細胞活性の増強 |
●シャンピニオンエキスの安全性
食習慣
長い間食用とされてきたキノコから生まれた素材ですので、安心してご利用いただけます。
安全性試験
急性および亜急性経口毒性試験、復帰突然変異試験で安全性が証明されています。
*シャンピニオンエキスは製造専用原料ですので、ご利用の際はシャンピニオンエキス配合商品をお買い求めください。
有効性データ
No./
1
分類/
学会
(研究会)
掲載/
高齢者にふさわしい医療を問う ─チームで行う個別ケア─(第4回介護力強化病院全国研究会抄録集)
発行/
介護力強化病院連絡協議会
発行日/
【研究会開催日】
1996.10.18~19
2
学会
(抄録集)
第36回東北臨床衛生検査学会抄録集
p.121
【学会事務局】
(社)秋田県臨床衛生検査技師会
【学会開催日】
1995.10.20~10.21
5
学会
(発表要旨)
第13回 日本ストーマリハビリテーション学会発表要旨
日本ストーマリハビリテーション学会(現 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会)
【学会開催日】
1996.2.3
7
学会誌
応用薬理 76 (5/6) 109-115 (2009)
応用薬理研究会
2009.7.10
9
業界誌
食品と開発
30(1)1995
CMPジャパン(株)
1995.1.1