[資料 No.7]
文献解説表
標題
女子学生の体重、体脂肪に及ぼす「キノコキトサン」摂取の効果
著者
笠木 健、池田 匡、平松 喜美子、谷口 美也子、浜屋 忠生、栗原 昭一、大岡 淑恵
掲載
FOOD FUNCTION, 2(2), 1-6(2006)
要旨
最近の若い女性の身体的特徴として、体重については普通体重もしくは低体重にもかかわらず、体脂肪率については標準を上回っていることが挙げられる。本研究に参加した女子学生51名の体重・体脂肪率について調べてみると、同様に試験開始前1週間の体重の平均は51.47±5.76kgで標準(51.08±7.40kg)と変わらなかったが、体脂肪率の平均は25.82±4.27%で標準(17~24%)を上回っていた。そこで、体脂肪減少効果が期待されている「キノコキトサン」を主成分とする試験食を1日2回(キノコキトサン300mg/日相当)8週間摂取させ、体重、BMI、体脂肪率および体脂肪量を調べ、試験食摂取前のそれぞれの値と比較した。
その結果、試験食摂取期間は摂取前に比べて、体重、BMI、体脂肪率、体脂肪量が統計学的に有意に減少した。さらに、体重の減少量と体脂肪の減少量がほぼ同じくらいの値であったことから、筋肉や骨などの除脂肪組織の減少はほとんど起っていないと考えられた。
目的
キノコキトサンを長期間ヒトに摂取させ、体重と体脂肪量が減少するかどうかを確認する。
具体的手法
• 健康な女子大生51名を対象に、キノコキトサン150mg配合顆粒分包を昼食前および夕食前の1日2回、そのまままたは水とともに8週間連続で摂取させた。
• 摂取期間中は、摂取開始前と同様のカロリー摂取と運動量を維持した状態を続けるよう指導した。
• 統計解析は、週ごとに対応のあるt検定を行い、危険率5%未満のときに有意差があるとした。
結果の要約
まとめ
51名の女子大生に、食生活および運動量を今まで通り維持した状態で、体脂肪のみを減少させる働きのあるキノコキトサンを1日300mg、8週間摂取させた。
その結果、摂取8週後では、体重の平均で1.11kg、BMIの平均で0.43kg/m2、体脂肪率の平均で1.04%、体脂肪量の平均で0.85kgと、それぞれ有意に減少した。
また、体重の減少量と体脂肪の減少量はほぼ同じくらいの値であった。
これらのことから、キノコキトサンを用いたダイエットは、普通に食事をとりながら、体脂肪減少による体重の減量を図ることのできる方法であることが示唆された。