[資料 No.17]

文献解説表

標題

ストマー患者に対するシャンピニオンエキス投与による便臭抑制効果


著者

株式会社リコム


掲載

社内資料


要旨

秋田県オストミー協会と本荘第1病院ET室(エンテロストーマル)の協力を得て年齢50~70代で術後1年以上経過し比較的症状が安定している方10名を対象にシャンピニオンエキスを1日1g、夕食後に1ヶ月間継続して摂取させた。検査前及び以下10日毎に採便し、北川式ガス検知管を用いて便中のガス成分であるアンモニア、メチルメルカプタン、メチルアミン及び硫化水素の4項目を測定した。その結果、測定した全てのガス成分は投与30日で投与前と比較して有意に減少した。その減少率はアンモニアで74.8%、メチルメルカプタンで77.2%、メチルアミンで77.6%、硫化水素で87.3%であった。


目的

ストマー患者に対するシャンピニオンエキス投与による便臭抑制効果について検討する。


具体的手法

シャンピニオンエキス(BX50FPD)を1日1g、夕食後に1ヵ月間継続して摂取させ、検査前に採便し、以下10日毎に3回採便した。採便したサンプル200gを16×23cmのファスナー付袋に収納しさらに入口をパウチ密封した。検体を37℃で24時間放置し、北川式ガス検知管でアンモニア、メチルメルカプタン、メチルアミン、硫化水素の4項目を測定した。


結果の要約

対象例数摂取量・期間結果
年齢50~70代で術後1年以上経過し比較的症状が安定している方 10例1日1g
1ヶ月間
糞便から発生する悪臭の原因となる測定したガスの濃度は、シャンピニオンエキス投与30日で投与前と比較して全て有意に減少した。アンモニアで74.8%、メチルメルカプタンで77.2%、メチルアミンで77.6%、硫化水素で87.3%減少した。

対象

年齢50~70代で術後1年以上経過し比較的症状が安定している方

例数

10例

摂取量・期間

1日1g
1ヶ月間

結果

糞便から発生する悪臭の原因となる測定したガスの濃度は、シャンピニオンエキス投与30日で投与前と比較して全て有意に減少した。アンモニアで74.8%、メチルメルカプタンで77.2%、メチルアミンで77.6%、硫化水素で87.3%減少した。


まとめ

ストマー患者に対するシャンピニオンエキスの投与は、糞便から発生する悪臭の原因であるアンモニア、メチルメルカプタン、メチルアミン、硫化水素に対して、投与30日で投与前と比較して有意に減少した。シャンピニオンエキスの投与はストマー患者の便臭抑制に有用である。